こんにちは!
今回は、アニメ「とんでもスキルで異世界放浪メシ」についてレビューしていきます!
異世界もののターゲットは主に10代から20代くらいの男女だろうと想像していますが、今作品はファンタジー要素に抵抗がない(異世界ものの概念を知っている)30代から40代女性(特に主婦層の方)に一番向いている作品ではないかと思います。
作中にネットスーパーのプライベートブランド・調味料製造会社の商品が相当量出てきますので、ネットスーパーになじみのある方はふと思いついて注文してしまえるのではないかと感じました。
もし、興味のある方はぜひ最後まで読んでみてくださいね!
アニメ「とんでもスキルで異世界放浪メシ」のあらすじ
異世界に召喚された冴えないサラリーマン向田。同時に召喚された高校生たちはいかにも勇者らしいスキルを付与されたにも関わらず、向田に付与されたのは『ネットスーパー』というとんでもスキルでした。
念じれば空間にディスプレイを開き、タッチ操作で異世界の通貨と交換に現代世界の食べ物や道具を手に入れるのですが、あまりにも冒険との親和性が低いように見えたそのスキルに絶望し、異世界でムコーダとして地味に生きること選択した向田は、安息の知を探すための冒険で、その特異なスキル故に風の女神に愛されたフェンリル・特殊個体のベビースライムを従属させてしまいます。
異世界では従魔の衣食住は主人が保障するもの。地味に暮らしたいはずのムコーダは、従魔を養うために今日も冒険者の家業に勤しみます。
アニメ「とんでもスキルで異世界放浪メシ」の魅力を徹底レビュー
異世界ものとしては少し傍流に属する主人公の設定はとてもよくできていて面白いと思いました。
異世界に召喚された勇者は一般人の持つスキルよりも格段にレベルの高いスキルが付与されるという設定のため、主人公にはネットスーパーのスキル以外に非常にレベルの高いアイテムボックスのスキルと鑑定スキルが付与されています。
よくよく考えてみれば異世界の冒険中、食事は粗末な方向に流れるでしょうし、ネットスーパーの能力でカセットコンロや調味料を手に入れて、異世界の素材を使って美味しい生姜焼きやステーキ、ポトフなんかを作られてしまったら、私が魔物でもこの人に従属したいと考えると思います。
異世界グルメものと言えばダンジョン飯や異世界食堂なんかが有名ですが、ダンジョン飯に近い作品だなと感じました。
ダンジョン飯とは違う視点から同じように「ああ、あのモンスターはこうしたら美味しそうかも…」と感じさせてくれます。
オークやロックバード、ブルなどのいわゆるモンスターをいわゆる牛・豚・鶏として扱い、私たちの知っている料理を作ることで架空のお話として外側から楽しむだけでなく、すぐそばで見ているように感じることもできました。
アニメーションにあまり興味のない年代が主人公の調理シーンを食い入るように見る、ということもありました。
また、実在のネットスーパーや調味料製造会社を作中に実名で登場させることで、私たちが主人公と同じ商品を使って異世界メシを再現するという遊びも可能です。
前述した従魔は大食漢のフェンリルとスライムです。二匹を養うため、主人公は料理を作る代わりの材料調達(主に肉と魚)を義務として従魔に命じます。
主人公に従属する魔物は魔物の中でも特に実力の高いフェンリルと、生まれながらに才能豊かなスライムですので、狩ってくる魔物も異世界では非常に稀少で、人間では相当の実力者であっても仕留めるのに苦労する魔物ばかりです。
二匹の従魔は毎度魔物を小山のように狩ってくるのですが、解体して可食部分と監禁部分に分ける能力のない主人公が自分の所属するギルドに解体を依頼すると、毎回ギルドが蜂の巣をつついたような大騒ぎになるところもとても面白く感じます。
主人公自身は地味に生きてゆきたいのに、強力な従魔たちのお陰で勝手に目立ってしまうというある意味お約束に近い図式もすんなり受け入れられました。
また、従魔二匹は人語を操るため(スライムは途中から発話を獲得します)、小さな子供にも彼らの立ち位置や思考が分かりやすく、魔物ですが人間味にあふれていてとても可愛いです。特にスライムは幼児くらいの設定にされているため、マスコットのような分かりやすい可愛さで、子どもはスライムをとても気に入っていました。
フェンリルの声は社会現象を起こした作品の主要に近い位置づけのキャラクターを演じた声優さんが担当していますが、その作品とは全く違う発生方法で自然に演技されています。声優さんのお仕事の真の力を知ったような気もしました。
絵柄は非常に美しく、映像媒体化に際して修正はほとんど入らないであろうと思えるクオリティでした。
ただ、惜しむのはOP・ED曲の音量バランスが非常に悪く、折角作品の世界観によく合った素敵な楽曲なのに、楽器の音がとても耳障りに感じるところです。
それ以外には悲しかった点というのは自分は感じませんでしたが、異世界冒険ものですから、狩りの場面はしっかりあります。首を落とすシーンや耳を削ぐシーンなど、血液表現を含む残酷・残虐と思われる表現もありました。
子供とは必要なところに解説を入れながら視聴しましたが、残酷表現が苦手な方も多いでしょうし、この辺りは評価が分かれるのではないかと感じました。
まとめ
私自身、実際に子供と一緒に系列スーパーを訪れて作品中に登場した商品を購入しましたし、作品を視聴した日に同じメニューを作ったこともあります。日々の献立を考えるのは家事の中でも比較的苦労する分野ですし、レシピを提供してもらえるのは意外と助かります。
男の料理的にがっつりなボリュームでビールによく合いそうなメニューが並びますので、30代男性にも飯テロ作品として深夜に楽しんでもらえるのではないかと思います。
この記事が少しでも参考になれば幸いです!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!